キャリアコンサルティング技能士(2級)を目指している、じゅん です。

先日のキャリア・コンサルティング技能検定にて、転職を控えたクライアントの事例を担当させていただきました。
そんな流れで、昨日の日経新聞、マーケット・商品面から「中途採用の求人増続く」という記事に注目しました。

記事によると、人材サービス大手「リクルートキャリア」の6月の求人数は、前年同月比37%増の、88,219人で5年ぶりの高水準なのだそうです。
一方で、インテリジェンスの求人数も数値こそ明かしていませんが、2008年1月の調査開始以降、最多となっているとのことです。

この記事を見ていると、転職しやすい土壌ができてきたのかと感じますが、それは前職(現職)の技術や経験値がそのまま生かされる場合の話です。
もともと日本では、転職することを考えないまま、特に若い方ほど安易に就職してしまう傾向があったため、人間関係や、結婚などのライフイベント、そして事業縮小などに伴って転職を考える方の多くは、新しい分野にチャレンジすることとなります。
日本の多くの企業では、スペシャリストを養成するのではなくゼネラリスト、いわゆる「なんでも屋」を育ててしまうため、ある特定の分野だけで通用する(狭い範囲での)万能型人材が出来上がります。
特に、事業縮小などの理由で転職する方は、時代の移り変わりにより必要とされなくなった技術や経験を抱えたまま、新たな分野へと旅立つことになるのです。

あるクライアントのエントリーシートを添削していたときに、
「あなたにとって、一番の失敗はなんでしたか?」という項目で、
『私の一番の失敗は、単純な作業に耐え切れず、安易に退職してしまったこと』と答えていました。(守秘義務の関係で、そのままではなく、一部編集しています)

話を聴いてみると、単純な作業に耐えられなかったことが失敗なのではなく、前職の就職のときに学校の先生に言われるがまま工場勤務に応募して採用されたからであることに気づきました。
本人も、ならば次の仕事は、努力を怠らず悔いの無いよう決めたいと気持ちを新たにしたようです。

エントリーシートで求められていることは、企業により異なるわけですが、自分の棚卸を行い、自分をどう生かせるのか、生かしたいのかを明確にしたうえでのアピールは大切だと感じますね。