まだキャリアコンサルティング技能士(2級)を目指している、じゅん です。
ここ数年、海外の特に東南アジアの動きに目を向けるようになり、日本のガラパゴス化という視点で、物事をとらえることがあります。
日本独特の「ムラ社会」は、全国至る所に存在する、しかし外からは決して計り知れないものだったりします。
昨日の日経新聞(夕刊)では、「秋に思う 都会人の難問」という見出しで、作家の高任和夫さんが『さらりーまん生態学(いきざまがく)』というコラムが掲載されていました。高任さんは宮城県出身のようですが、田舎の親戚から心配が送られたことに対して、彼自身の視点で綴られていました。
その中で気になったのは、「都会で暮らす人は、どことなく田舎をムラとして軽んじる風がある」という一文でした。私は、生まれも育ちも神奈川県横浜市で、両親の実家も横浜と川崎だったため、小学生のころは電話番号の市内局番が2桁の場所は田舎だと感じていました。
(いまだに覚えているということは余程印象が強かったのでしょう)
コラムの中では、「(都会人は田舎を「ムラ」として軽んじるが)会社だってムラの一つではないか」と続けています。
確かに、仕事上のストレスは狭い「ムラ社会」の人間関係であることが多く、離職・転職理由も多くは人間関係であること耳にします。島国である日本においては、狭い社会の中での権力が「そのムラ」の中での過ごしやすさと直結しているのではないでしょうか。
そんな文化が大勢を占めるからでしょうか、「立場=人間力」という錯覚をしている方をよく見かけます。
仕事の愚痴で、上司に対するものはとても多く、出世のために「上に厚く、下に冷たい」対応が目立ちます。残念ながら、ご自身に自信がない場合、上からの意見に振り回され、自分は威厳を振りかざす。そんな仕事をしてしまうのかもしれません。
そして、そのパワーバランスは「ポジションパワー」が通用する領域に限定されるため、「ヒューマンパワー」との乖離が見られる場合には、組織でのつながりがなくなった途端に孤独になるという結末が待っています。
私も、この仕事をして18年経過し、少しずつ居場所も心地よくなってきてはいますが、このようなときこそ自戒の気持ちをもって振り返る必要があるのかもしれません。