まだキャリアコンサルティング技能士(2級)を目指している、じゅん です。

日本や韓国の女性労働者をグラフで表すと、M字型になるわけですが、働く女性をとりまく環境が整備されていないことが以前から指摘されています。

昨日の日経新聞・経済教室では、「女性活用の効果(3)」という見出しで、活躍の機会が与えられていないことについて触れられていました。

では、なぜ女性が活躍する機会が乏しいのでしょうか?
一つは、「仕事(作業)の単位で、切り分けることが出来ない」ことが原因と考えられます。
日本で正社員雇用の契約を結ぶためには、「急な残業」「急な異動(転勤)」にも応じることが求められます。
これらは、業務の範囲が明確になっておらず、時間で仕事をしている傾向が強いことにつながっていると私は感じます。

欧米では、組織(部署)や、個人に求められている仕事の範疇や責任が明確にされており、それに基づいた賃金体系となっていることが多いのですが、日本では同じ仕事をしていても(場合によっては、非正規雇用の方の方が能力が高いなど)、雇用形態によって賃金が異なるのが一般的です。

過去に、日本の経済成長を支えた仕組みですから、簡単に変更することは厳しいかもしれませんが、このままでは確実に右肩下がりを続けることになるのですから、次世代のことを考えて早く対応しなければいけないと思います。
(大人の事情がありますから、多くのことは合理的に進められないのですが)

別の原因としては、「先入観が強い」という点を挙げたいと思います。
日本のオッサンというのは、自分の常識が全てという傾向が強く、(狭い)常識から外れた考えを排除しようとします。
もし、一度(結婚や出産を機に)退職した女性が、職場に戻り、さらには活躍してしまうと、ただでさえ役職(ポジション)が減っているところでライバルが増えることになりますから、どんな屁理屈をつけてでも女性が活躍できないようにするでしょう。
まさに島国根性で、狭い世界で目立ちたい、威厳を放ちたいという考えが大勢を占めているうちは、経済状況がよくならないのかもしれません。

しかし、日本の労働人口が減少していくことを考えると、ただでさえ狭い国土なのに、経済的にも縮小していくのならば、ますます肩身が狭くなりますね。
女性の労働割合がM字型で推移していることが分かっているのですから、ある程度の復帰時期を考慮した仕組みを考えておかなければなりませんし、その仕組みを作った組織が数十年後に成長していることになると思います。というか、なっていて欲しいです!

既存で成功している雇用モデルもあるのですから、まったくのマネではなく、改良して自分の組織に適用できる術を考えてみてはいかがでしょうか。

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