キャリアコンサルティング技能士(2級)を目指している、じゅん です。

昨日の日経新聞、新興・中小企業面に、「事業実戦で即戦力育成 学生向け講座」という記事がありました。

中学受験、高校受験、大学受験だけでは終わらず、いまや就活塾と呼ばれる就活予備校がたくさんあるようです。

私が就職活動している頃は、バブル崩壊直後ではありましたが、誰に決められるでもなく自分で応募する企業を決めて自分で就職を決めました。
実は、私は親の教育方針が変わっていたたため、「塾」というものに通ったことがありません。

ところが、今の子供たちは、中学受験のために小学4年生から塾に通うのだといいます。
では、何のために小学4年生から塾に通うのでしょうか。

すると、よい就職ができる大学に入るためだというのです。
つまり、希望の大学に入るために、小学4年から塾に通っています。

誰の希望する大学なのでしょうか?
小学4年生で知っている大学など、たかが知れています。
多くの場合、親が「この大学に入っておけば将来は心配ない」という考えのもと、志望校として選ぶのが一般的でしょう。

私は、ここが間違っているのではないかと考えます。
つまり、子供が何も分からないまま気づいた時には親の決めた人生を歩き始めているのです。

もちろん、医師の家系ならば医学部を目指す人生を歩く方が多いでしょうし、お寺の住職であれば子供のころから将来の仕事として考えるかもしれません。
しかし、多くの場合、子供に苦労してほしくないという理由で、小学校から塾に入れます。

では、果たして苦労しない人生はいいものなのでしょうか?
いま若年者の就職難について世界的で問題になっていますが、日本に関しては少子高齢化の影響で、中高年の雇用を確保するために若年者の安定雇用を犠牲にしているように感じます。

どんな有名大学に入ったとしても、本人の気持ちがしっかりしていなければ就職することが厳しい状況です。
企業が求めているのは、即戦力です。しかも能力があり、考えがしっかりしているならば若い方を好みます。
ならば、なぜ子供のころから職業教育(キャリア教育)を行わないのでしょうか。

精神面での成長は、女の子の方が早いので、小学高学年などは男の子よりも女の子の方がしっかりしているように見えます。
共学の中高一貫校では、男女のバランスをとるため、男女別で合格ラインが異なるケースがあるのですが、女の子の方が偏差値で2~3程度高めの数値となるようです。

では、男の子はいつ伸びるのか?
個人差はあるでしょうが、本人が将来の目標を見つけたときに、親が何を言おうが自分の道を進むようになります。
子供が自分で決断できるようフォローして、自己決定を尊重できればいいのですが、最近はそこまで待つことができずに親が道を示してしまいます。

結果として、子供は大学まで出たのに、自分のやりたいことが分からないという結果になるわけです。
こんな若者の比率が、年々増えているような気がします。

企業が求める即戦力を育てるならば、社会全体でもっと幼い時期から真剣に取り組むべき課題ではないでしょうか。

キャリア・コンサルティング技能検定 第10回 2級実技(論述)試験まで、
あと26日