まだキャリアコンサルティング技能士(2級)を目指している、じゅん です。
最近気になるCM、某大手予備校の「全国統一高校生テスト」です。うちの子供が小学生のころ(から)秋になると、「全校統一小学生テスト」なるものがCMで流れていましたが、今度は高校生を対象に実施されることになりました。「今度は」と書きましたが、実は2010年より開催されています。
うちの子供が小学生だったので気にしていなかっただけかもしれません
大学受験に向けて、大手予備校が早くからモチベーションを上げられるよう無料でやってくださるわけですが、大学全入時代の現代で、大学卒業の意義はどのくらいあるのでしょうか。
その前に、彼らは何のために大学に入りたいのでしょうか。
何か将来の目標があって進学する人はどのくらいいるのでしょうか。
長い歴史の中で、この50年間だけを振り返ってみてください。戦後の復興から高度経済成長をつくった世代。バブルに浮かれた世代。そして就職氷河期でキャリアを作れないまま40代へと差し掛かる世代。このように、日本をは短期間で大きく変化しました。しかし、進学や就職に関する点に限れば、試験の中身は変わったかもしれませんが仕組み自体は大きく変化しているとはいえません。
つまり、いい大学を出て、いい会社(定義は人それぞれ)に入ることが、人生の幸福度を上げることになるという価値観であり、それ以外の価値観を突き通すことができません。
冒頭の、全校統一高校生テストでは、センター試験のレベルに合わせた模擬試験を実施するようですが、経済が停滞し、人口が減少し、諸外国から資本や人材が流入してくる日本の中で評価されることがどのくらいの意味を持つのでしょうか。
その意味は、全国順位を数値化されることで、結果的に進学予備校へと通う率を向上させること以上の役割は、ほとんどないと考えています。
仮に、全国順位が低いことを知り、自分の目標を達成することが難しいと判断し、長い目でスケジュールを作り直すなど積極的な動きをするならば意味はあります。それこそが本来の意義だと感じます。
しかし、ほとんどの保護者は全国順位に縛られて目先の大学進学にばかり目が行き、進学予備校へ通わせることで一時の安心感を得られるようになるだけだと予測しています。
昨日、Yahoo!ニュースで見かけたある記事に、興味深いことが書かれていました。
あるTV局のディレクターは、『慶応幼稚舎(小学校)では、それこそ1,2年生のときから、「一生この仕事をやりたい、というものを早く見つけろ」ということを徹底的に言われた』と述べています。
子供の頃の夢というのは、スポーツ選手だったり、宇宙飛行士だったり、現実的に考えたらかなりの狭き門のように感じるかもしれませんが、その無責任な欲求を一緒に育ててこそ、現実的なものへと目を向けることができるのではないかと感じました。
いま目の前で困っている人たちへのお手伝いももちろん大切なことなのですが、これからの世代に対して計画的にフォローしていくことが日本の将来のためには不可欠なのではないでしょうか。
平成25年度(後期) キャリア・コンサルティング技能検定の申し込み開始まで、
あと3日